ATとMTどっちがいい?メリットとデメリット完全攻略!
ATvsMT① 教習時間は?料金は?難易度の違いは?
ATvsMT② 乗れる車の種類は?車の価格や売値の違いは?
ATvsMT③ 燃費は?維持費の違いは?
ATvsMT④ 雪道や渋滞での運転は?楽しいのはどっち?
の記事に続く「ATvsMTシリーズ」。

今回は、ATとMTどっちがいい?メリットとデメリット完全攻略!の表の中のうち、安全性について比較していきます。

一つ断っておきたいのですが、どちらも乗りなれているということを前提にしたいと思います。
「AT乗りでMTは慣れてないからMT車の方が危険だ」とか、「MT乗りでATは慣れてないからAT車の方が危険だ」という意見は今回の論点とずれるからです。

それではまず最初に、双方のそれぞれの危険ポイントを書いていきます。

(ATは狭義には変速機自体を指しますが、このページでは広義的に自動クラッチ機構の意味としています。そのため便宜上、CVTやDCTやAMTなども含んで解説します。)

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AT車の危険ポイント 踏み間違い事故

やはり一番大きいのは、AT車に多いブレーキとアクセルの踏み間違いです。
ここ最近、この踏み間違いによる事故のニュースをよく耳にしますよね。踏み間違えてコンビニに突っ込んだり、立体駐車場から落ちてしまったりなど。時には死亡事故になってしまいます。
踏み間違えた場合はほとんどはパニック状態となり、今踏んでいるのがブレーキだと思って引き続き思いっきりアクセルを踏み続けることが多く、どんどん加速してそのまま大事故になりやすいようです。

「乗りなれているなら踏み間違えないのでは?」と思う人もいるかと思いますが、やはりそこは人間ですので、ちょっとした要因でミスは起こり得るんですね。

ここである知人(運転暦約15年、以下Aさん)の話をしたいと思います。
20年ほど前の話ですが、Aさんは帰宅し自宅の駐車場に車をバックで駐めました。そしてドアを開けて車を出ようとしたんですが、もう少しバックできそうだと思ったんですね。Aさんは車を土禁にしていたのですが、右足はすでに靴に履き替えていたんです。なので左足でバックしようとしたのです。しかし、普段左足では操作しないのでアクセルの加減を間違えて暴走。結果的にバックでそのまま自宅に突っ込んでしまったのです(それ以来、土禁は止めたそうです(泣))。

踏み間違いとはちょっと違いますが、ここで言いたいことは「AT車は割と簡単に暴走する可能性を秘めている」ということです。
アクセルを踏むだけでコンピューターが自動でシフトアップ(加速)するので、操作が簡単で気軽に運転できる分、注意も必要ということなんですね。

ではMT車はどうなのかというと、人が運転するわけですから踏み間違い自体はあるでしょう。しかしながらMT車は、アクセルで発進するときもブレーキで停止するときもクラッチの操作が必要になるため、AT車のような大事故にはなりにくいとされています。
実際、MT車比率が高いヨーロッパではこのような事故はあまり起こりません

ちょっと詳しく書きますね。
「ブレーキとアクセルの踏み間違い」というのは具体的には「ブレーキを踏むつもりがアクセルを踏んでしまった」ということなわけです。

MT車が走行中に停止するときは、ブレーキの他にクラッチも同時に踏む必要があります(でないとエンストしてしまいます)。
クラッチを踏んでいる状態というのは、動力と切り離されている状態なので、仮にこの状態でブレーキではなくアクセルを踏んだとしても空吹かしになる(ぶぉーんと音が鳴る)だけで、車が前に加速することはありません。
通常はこの音を聞けば我に返るでしょうし、仮にこの時点でブレーキを踏めなかったとしても、クラッチを切る前の惰性で進むだけで暴走することはないので、大きな事故にはなりにくいのです。

また、MT車が停止している状態から発進する際は、意識的にクラッチ操作を併用しないと上手く発進できません。この時に操作を誤るとエンストしてしまうので、仮にブレーキと間違えてアクセルを思いっきり踏んでしまってもエンストしてしまうだけなんです。万が一、エンストせずに発進したとしても、ロー(1速)のままでは大幅な加速はできません。

いずれにしても、「ブレーキとアクセルの踏み間違いによる大事故」はAT車特有のものと言えるのです。

MT車の危険ポイント 後ろから追突される

しかしながら、MT車にも危険はあります。MT車の特徴でもある「エンジンブレーキ」です。
エンジンブレーキはブレーキを踏まなくても減速・停止ができるわけですが、ブレーキを踏まないということはブレーキランプが付かないことを意味します
前方をよく見ずに前の車のブレーキランプを基準にして停止・発進をしているような人もいるため、走行中にそういう車に後ろから追突されるリスクがあるということです。

そして、これは発進時(停止中)にも注意が必要です。
AT車の場合、足をブレーキからアクセルにスイッチさせるだけで発進が可能ですが、MT車の発進には先ほども述べた通りクラッチ操作の併用も必要になるため、ブレーキランプが消えてから実際に発進するまでの間に若干のタイムラグができてしまいます。この間に後ろから追突される可能性があるわけです(運転が上手な方はあまり心配は要らないと思いますが)。

さらに加えて、停止中にブレーキだけでなくクラッチも踏む必要があるMTは、特に渋滞時などは両足が疲れるということもあって、ブレーキペダル&クラッチペダルではなく、ニュートラル&サイドブレーキで停止する人もいます。そういった場合も当然ブレーキランプが付かないので、追突されるリスクがあります。

もう一つ挙げると、「坂道発進」です。
運転が慣れていない人はもちろんのこと、冬季に路面が凍っている場合などではスタッドレスタイヤを装着していても事故を起こしてしまう可能性が高まります。もちろんこれはAT車にも言えることではありますが、AT車よりも坂道発進の操作が難しいうえ、クリープ現象が無いMT車の方がやはりリスクがあると言えるでしょう。

安全なのはどっち?

双方の危険ポイントを解説した上で肝心の話に移りたいと思いますが、管理人としては「MTの方が安全である」と思っています。
そう考える理由は2つです。

1つ目は、上記の危険ポイントを「普段から対策ができるかどうか」です。

MT車の場合、乗りなれてくればタイムラグ等は限りなく少なくなるでしょうし、渋滞時もブレーキを踏むようにすることで上記に書いたような「MT車の危険ポイント」は事前に回避することができます。
坂道発進に関しても慣れれば慣れるほど失敗は少なくなります。

それに対してAT車の踏み間違いによる事故は「慣れ」によって事故が引き起こされる可能性があるため、対策が難しいのです。

2つ目は、上記の危険ポイントによって事故が起こった場合の「死亡事故になる確率」です。

MT車の場合は追突される可能性があると書きましたが、追突された原因がエンジンブレーキによるブレーキランプ無灯火であり、なおかつ死亡事故が起こるケースというのはそれほど高くはないと思います
「加害車両がトラックで遠くから猛スピードで突進された」、
「加害車両が前をよく見ていなかった」、
「被害車両が高速道路のど真ん中で停止していた」、
「被害車両が夜間に街灯も無いような田舎道でフロントライトも付けずに走行した」
というような場合は別でしょうが、これらはブレーキランプを点灯中のAT車であっても起こり得ることですからね。

坂道発進に関しても、「坂道発進の失敗で死亡事故」というのは普通自動車同士であればまず起こらないのではないかと思います。

しかしAT車に多い踏み間違い事故の場合、「踏み間違った」というだけでかなり危険だと簡単に想像がつきます。自分が被害に遭うだけでなく、歩行者を巻き込むなど人身事故の加害者になる可能性もあります

過失割合にも差が

あくまで上記で示した危険ポイントの事例に限っての話になりますが…

ほとんどの場合、ブレーキとアクセルの踏み間違いですと踏み間違えた側が、後ろからの追突は追突した側の方が過失の割合が高くるかと思います(もちろん一概には言えませんが)。
こういう観点から見ても、MT車の方に分があるのかな、と思います。

MT車で坂道発進に失敗して後ろの車に衝突してしまった場合ですが、後ろの車(衝突された方)が車間距離を十分にとっていないと、たとえ停止していたとしても後ろの車の過失割合が高くなります。理由は、後ろの車は前の車が下がってしまう場合を考慮して車間を十分にとって停止する義務があるからです。
逆に言えば後ろの車にとっては、十分に車間距離をとれていれば、動かないかぎり過失はなくなります。

大逆転!AT車の進化

ここまで長々とMT車の方が安全ではないかと書いてきましたが、AT車はどんどん進化を遂げています
踏み間違いによる発進、衝突を防止する装置が搭載された車が出始めた他、後付けで設置できる製品も出てきました。
まあ機械に頼りっぱなしではいけませんが、技術の進歩でこうした事故が防げるようになるというのはいいことだと思います。

まとめ

いかがでしたか?

まとめると「基本的にはMT車の方が安全だが、最新の車はAT車の方が安全」ということになると思います。

AT車の踏み間違いは本当に怖いので、自分自身も気をつけていきたいと思います。

MT車の場合であっても事故は起こりえますから、事故を未然に防ぐ意味でも「極端なシフトダウンでの減速は避ける」、「ブレーキを軽く踏んでランプを光らせる」などの対策をするように心がけましょう。

次回は仕事に関してや海外での運転に関してAT車とMT車を比較していきたいと思っています。

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